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ホイールを外さずにパンク修理

ツーリング中にCRF250のリヤタイヤがパックした.ホイールを外さずにチューブを出してパンク修理を行った記録.

チューブタイヤのパンクはめんどくさい

オフロードバイクに多いチューブタイプのタイヤのパンク修理は、一般的には、タイヤをホイールから外して、タイヤのビードを落とし、チューブを取り出してパッチを貼り元に戻す作業をする.

チューブレスタイヤならば、タイヤの外側からクギなどの遺物を除去して穴を拡大し、専用の穴を塞ぐチップを入れるのみ.

今回は、ツーリング途中でパンクし、金属の2cm 程度のアルミの針金を除去し、ホイールをスイングアームから外さずに、ホイールからタイヤのビードを落として、チューブを取り出し、パッチを貼ってパンク修理を行ってみた.

パンク予防にビーバーシーラント

簡単な状況説明です.

ツーリングでパンクすると非常に困るので、パンク対策にビーバーシーラント(液体状でチューブの3mmまでの穴を塞ぐ)という製品をタイヤチューブに入れてありました.

今回のパンクの原因は、アルミの棒を踏んで、リヤタイヤのチューブを傷付けたようでした.

ビーバーシーラントがチューブのキズから漏れ出て穴を塞ぎ、チューブ内の空気圧を保持します.

パンクに気づかず、さらに走行を続けます.

タイヤに刺さったアルミの棒がさらにチューブを傷付けて、空気圧が低下して、やっと異変に気付きました.

実は、数キロ前にバイクを止めた時に、タイヤ側面の一部が水分で黒くなっていることに気づいたのですが、パンクと気づきませんでした.

ビーバーシーラントがタイヤの外に漏れ出した跡でした,

ここで気づいて、タイヤに刺さったモノを抜いていれば、パンク修理はしなくても済んだのかもしれません.

ビーバーシーラントが流れ出た跡
ビーバーシーラントが流れ出た跡

パンク予防剤でパンクした時の対策

  1. タイヤに刺さっている金属を取り出します.(できれば、刺さっていた場所のタイヤのサイドかホイールに印をつけておくと後から空気の漏れる場所を探すのに便利です、自分はマスキングテープをタイヤサイドに貼りましたが、走行中に剥がれてしまいました😅
    刺さっていたアルミの棒は、タイヤのブロック部分、厚みのあるところでした.(写真を撮り忘れた)
  2. チューブが傷ついて穴の空いていると思われる(金属が刺さっていた部分)を真下にして、手持ちの空気入れで空気を入れます(ビーバーシーラントがチューブの下側に溜まるからです).

ビーバーシーラントが入っているので、しばらくは走行できるはずです.

今回は、一度空気を入れると、10キロメートル程度走行可能でした.

ツーリング中のチューブタイヤ・パンク修理

テントを立てて買い物とガソリンを入れに出かけた時の出来事だったので、夕方で日も暮れる頃です.

当日の修理は諦めて、翌朝、明るくなってからテントの前でパンク修理をしました。

  1. タイヤに刺さっているクギ等を探して撤去(その場所に目印を付ける)
  2. 何らかの方法でタイヤを浮かせる
  3. タイヤの片側のビードを落とす
  4. 片側のタイヤのビードをホイールから外す
  5. パンクの原因となった部分のチューブを取り出す
  6. パッチを貼る
  7. 元に戻す
  8. タイヤに空気を入れる

こんな感じでチューブタイヤのパンク修理をすることにした.

パンクの原因
パンクの原因はタイヤに刺さったアルミの棒でした

リヤタイヤを浮かす方法

タイヤを浮かす方法は、サイドスタンドを立てたままエンジンの下にモノを置く方法にしました.(バイクを寝かせる方法も考えましたが、ガソリンタンクが満タンに近かったのでやめました)

周辺には適当なものがなかったので、テールボックスをエンジンの下にかませた.

テールボックス(GIVI パニアケース)を上から押さえてみて、変形の少ないところにバイクを支えることにしました.

ボックスには傷が少々付く可能性があるので、非常時以外は真似をしない方が良いかもしれません.

もしも、アクスルシャフトを抜くのであれば、先にアクスルシャフトのナットを緩めてから、リヤタイヤを浮かすと良いでしょう.

リヤタイヤを浮かせる
テールボックスでリヤタイヤを浮かせる

タイヤの片側のビードを落とす

タイヤの片側だけをホイールから外して、チューブの一部を取り出して、パンクの原因の穴をパッチで塞ぐ作戦です.

オフロードタイヤのビードは比較的柔らかいので、タイヤレバー一本で落ちることが多い.

ホイールを外した状態ならば、半分くらいビードを落とすと手で体重をかければ落ちるが、今回はバイクが不安定な状態なので、全周タイヤレバーで地道に落としました.

ビードを落とす
タイヤビードをホイールから落とす

タイヤの片側をホイールから外す

ビードバディ(写真の赤い物体)または、ビードキーパーと言われるものを使ってタイヤバルブの反対側にセットしてビードが上がってこないようにします.(タイヤバルブ側のチューブが少し硬いのでビードをホイールの中心に落としづらいから)

ビードをホイールの中心側に外れたら、今度は、タイヤレバーでタイヤのホイール内に外したビードをホイールの外側に外していきます.

写真ではタイヤレバーは一本しか写っていませんが、2本使っています.

ビードバディ
落としたビードをビードバディで固定して、その反対側をホイールから外していく

チューブをタイヤから出します

今回、タイヤに刺さったアルミの棒は、タイヤの空気バルブのちょうど反対側だったので、比較的簡単にチューブに穴の空いたの部分を取り出すことができました.

タイヤバルブの方にパンクの穴があった場合には、ホイールの穴からバルブを取り出し、また、バルブをホイールの穴に入れなければならない(今回はこの作業が不必要だった).

これ(空気バルブをホイールの穴に通すこと)が、意外と難しいのだ.

下の写真の状態(チューブに穴の空いた部分のみ取り出して)でパンク修理を始めた.

片面のタイヤのビードを外した状態
片面のタイヤのビードを外した状態でチューブを取り出す

チューブの傷の確認

チューブ内にビーバーシーラント(パンク防止剤・液体)を入れてあったので、チューブの穴の場所は簡単にわかった.

チューブの濡れたところ探せば良いだけです.

穴の空いた所に何か記しを付けておくと、穴を見失うことがない.(小さな穴の場合、簡単に穴の位置を見失うからだ)

ビーバーシーラントの液体が漏れ出していた
ビーバーシーラントの液体が漏れ出していた

ビーバーシーラントを水の含んだタオルで綺麗に拭き取り、水分を拭き取ると、はっきりとチューブに開いた穴が確認できた.

穴は2箇所で長い傷だった.(結構大きめに見えるけど、傷の端から端まで1cm以下です)

タイヤの空気圧が下がるまで、パンクに気が付かなかったために、チューブのダメージが大きくなったと予想できた.(タイヤに釘が刺さったまま走行するとチューブにダメージがあるのは、パンク防止剤のネガティブなところだな.)

次からは、バイクを降りた後に必ずタイヤをチェックするようにしたい.

特に、道路工事などがあるところを通った時に、釘などがタイヤに刺さっていないか、確認したい.

チューブに開いた穴
ビーバーシーラントを水を含んだタオルで拭き取るとしっかり縦長の穴が2箇所

タイヤ内の異物確認

パンクの原因となるものがタイヤの内側に他にないか確認をします.( これは重要です )

タイヤの片側のビードを外した状態では、タイヤの内側の目視が難しいので、タイヤの中をゆっくりと手で触って、異物や他に刺さったものがないか確認しましょう(指を怪我しないように注意).

チューブタイヤのパンク修理

チューブの穴の周辺にパンク修理キットの紙やすりをかける.(パッチよりも少し広めに)

パンク修理用ののりを穴を中心にパッチより広めに塗って、少し乾燥するのを待つ.

紙やすりでチューブの表面に細かな傷をつける
紙やすりでチューブの表面に細かな傷をつけてから、チューブパンク修理付属ののりを塗る

のり の端っこを軽く触っても大丈夫なくらい乾燥したら( 2 -3 分)、パッチを貼る

チューブとパッチが、よく密着するようにパッチのセロハンの上から叩いたり擦ったりする.

しっかりと圧着しましょう.(ハンマーで叩くとか書いてあるが、要するにパッチとチューブができるだけくっつくようにすれば良い)

今回は、手のひらの上で工具の平らな面でグリグリと押しつけてみた.

パッチを貼る
パッチを張って、チューブに押さえつける.ドライバーの裏側などで、しっかりと押さえつけるようにする.

圧着した後、念の為5分間放置して

パッチの表面のセロファンを外してみると、いい感じだ.

ここで、空気を入れて、空気漏れを確認した方がよいのだが、今回はパス!

さっさと、チューブをタイヤにしまいます.

表面のセロファンをとって状態の確認
表面のセロファンをとってパッチのくっつき状態の確認

タイヤのビードを入れる

タイヤのビードを入れる時にも、ビードバディ(写真はスポークホイール用)でしっかりとビードをホイールのセンターに固定する

ビードバディを取り付ける場所は、タイヤの空気バルブの反対側が良いでしょう.

ビードバディ
ビードバディがあれば、タイヤのビードを落としたまま固定できる

ビードバディとタイヤホイールの位置関係の写真.

簡単な原理だ.

ホイールごと外した時には、タイヤを膝でビードが上がらないように下げることができるが、今回のように、ホイールをスイングアームにつけた状態でタイヤを組む時にはビードバディは便利な製品でした.

タイヤのビード(耳の部分)をホイールの中心の窪みに保持できるのが、ビードバディやビードキーパーと呼ばれる道具です。

ビードバディ
ビードバディはタイヤのビードをホイールの中心の窪みに落としたまま固定できる.

チューブに少し空気を入れてタイヤのねじれ等がないようにする.(タイヤ内に少し空気があった方がタイヤレバーでチューブを傷つける可能性が低くなるから)

2本のタイヤレバーでタイヤのバルブ側からサクサクとホイールに組んでいきます.

チューブを傷つけないようにレバーを深く刺さないように注意します.

タイヤをホイールに組んでいく
タイヤをホイールに組んでいく

チューブに空気を入れる

携帯用のポンプでタイヤのチューブに空気を入れます.

パナソニックのポンプで200回くらいポンプすると、1.2kgf/cm2 くらいになりました.

ホイールとタイヤの関係を確認して、ビードとホイールとの間に、チューブが噛んでいないことを確認します.

一度空気を抜いて

今度は 250回くらいポンプして 1.8kgf/cm2 くらいまで高めます.

少し走行して馴染んだら、正規の1.5kgf/cm2に調整しました.

 

※空気圧単位:1kgf/cm2=98kPa

空気入れでタイヤの圧を高める
空気入れでタイヤの圧を高める.今回は1.8kpsくらいまで高めて空気の漏れを確認した.

タイヤバルブのむし回し部分を省いて記してあります.

空気入れは自転車用ですがパナレーサー製がバイクでも扱いやすくて良いと思います.

もしも、アクスルシャフトを抜く必要があるのならば、携帯に軽くて便利なDRCのレンチ付きのタイヤレバーが良いと思います. ( CRF250 の場合、19mm と 24mmを選択する)

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チューブタイプ

ビーバーシーラント

パンク対策ビーバーシーラント

パンク予防 ビーバーシーラントの効果. 大きなクギを踏んでパンクしましたが、クギを抜いて空気を入れたら、走行可能でした.

4件のフィードバック

  1. はじめまして!とても参考になりました。
    私ct125に乗っております。
    山奥でパンクする際の怖さを理解しております。
    今度私のYouTubeチャンネルでパンク修理の道具を題材に動画を作成する予定です。
    そこでこちらのブログ記事を紹介させて頂きたくコメントさせて頂きました。
    可能であれば動画内と概要欄にこちらのURLを貼らせて頂きたく。
    私のチャンネルはこちらです
    https://www.youtube.com/channel/UChTGmJ0EeyeEYCkP_Ndualg

  2. ※タイムアウトしたので再投稿(重複してたら申し訳ありません)
    はじめまして!とても参考になりました。
    私ct125に乗っております。
    山奥でパンクする際の怖さを理解しております。
    今度私のYouTubeチャンネルでパンク修理の道具を題材に動画を作成する予定です。
    そこでこちらのブログ記事を紹介させて頂きたくコメントさせて頂きました。
    可能であれば動画内と概要欄にこちらのURLを貼らせて頂きたく。
    私のチャンネルはこちらです
    https://www.youtube.com/channel/UChTGmJ0EeyeEYCkP_Ndualg

  3. はじめまして、kobaさん ご投稿ありがとうございます。
    山奥でチューブタイヤのパンクほど、えー!何で? と感じますね。

    kobaさんの動画チャンネルを見てみましたが、いいですね!
    リンク等はご自由に貼ってかまいません。

    kobaさんのためになる楽しい動画を期待しています。

    あと、私がサーバー設定でタイムアウトになる原因をほったらかしにしていて、ご迷惑をおかけしました。

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