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サイレンサーのステンレス化(失敗)

一年前にオークションでヨシムラのカーボンサイレンサーの付いた中古マフラー(ステンレスカーボン SC)を購入し、エキパイのステンレス部分はサイザルで研磨し、カーボンサイレンサーは簡単に汚れを落とし、ウレタンクリア塗装を行った。
しかし、カーボンサイレンサーは、排気の熱で所々焼けたように変色?してきたので、やっぱりマフラーはステンレスかチタンがいいなと思っていた。
しかし、チタンは非常に高価な素材なので、今回は車両重量が重くなる事を承知でステンレスサイレンサーにする事にした。
ここで、普通の人ならば新しくステンレスのマフラーを買うところだが、ヨシムラのマフラーを見ると、サイレンサーは分解して整備できるようにリベッドで留めてあるだけで、ドリルとリベッターがあれば分解整備できるのではないかと頭によぎった。
分解が出来るという事は、カーボンの部分をステンレスのパイプに置き換える事も可能ではないか。
必要なパイプのサイズを計測すると、内径が丁度100mm(+1~2mmくらいの誤差はあるようだ)のパイプが理想のサイズである。
インターネットでそれに合うサイズを探してみると、ステンレスパイプならば外径101.6mm厚さ1.5mm(注:内径が100.1mmと算出←あとで計算間違いで内径98.6mmであった)が近いサイズで、サイレンサーの長さは415mmで重さを簡単に計算してみると、ステンレスの比重が7.8kg/cm3なので1.5kgと算出される。
結構重いがしかたがない。 (標準の規格物のパイプのサイズは限られているのがつらいところだ)
購入先は、オークションで出品されていた、外径101.6mm厚さ1.5mm長さ1000mmのステンレスパイプを6,000円で落札し送料は1,000円だったので、手数料込みで7,000円強で手に入れた。
思った以上の出費におののく自分であった。
まずは、ヨシムラのマフラーの分解だ。
ドリルをリベットの部分にあてて表の部分を取り除く。
ドリルの刃は6.5mmでリベットの頭の部分をもみながらすると頭の部分だけとれる。
次に2.5mm→3.5mmのドリルに付け替えて穴の部分を掘って、ある程度でポンチみたいなもので穴の部分にあてがいハンマーで叩くと残りのリベットが内部に落ちる。
エンブレムドリルをあてたついでに、ヨシムラのエンブレムとJISMAのプレートのリベットもとってしまう。
全てのリベットを外すと分解できる。
まずは、テールのアルミの部分を引っ張ると比較的簡単に抜ける。
次に、カーボンの筒を引っこ抜くのだが、一人では意外と大変である。
ステンレスパイプをどこかに引っ掛けて、カーボンサイレンサーのカバーを真直ぐに引っ張るようにすると抜けるが。
ヨシムラのマフラーは個人で分解を行っては行けないのかもしれないので、自己責任で!
ここで、カーボンサイレンサーの筒と新たに買ったステンレスパイプの径を比較すると、何と言うことでしょう。
カーボンサイレンサーの筒の中にステンレスパイプが丁度入ってしまいそうである。
ということは、恐る恐るサイレンサーのテールエンドの部分にステンレスパイプを当ててみると、全く入りそうな気配がない。
色々考えたけれど、自分でできることを考えて、最大限努力することにした。(普通ならば、合うサイズにパイプを探して買い求めると思う)
ここからの手法は、全くの自己流で考えた方法で、実験的な意味合いの濃いもので、決してお勧めできる手法ではない事をお断りしておく。
これを読んで決してまねをしてはいけないと思う。

オークションで買ったステンレスパイプをサイレンサー425mmの長さ(カーボンサイレンサーと同じ長さ)に切断する。
サンダーにステンレスを切断する刃を付けて慎重に切る。
次に、縦方向にも一本切れ目を入れる。
このパイプは板状のステンレスを巻いて溶接して作ったパイプのようで、縦に切れ目を入れると約12mm程度のスキマが出来た。
切り取ったステンレスパイプをヨシムラのマフラーに当ててリベットの位置に穴を開ける。(ステンレスパイプを実際にテール部分の穴の位置を確認しながら)片側6箇所で直径4.5mmのドリルで空けた。
ステンレスは硬くて日曜大工用のドリルでは簡単には空かないので、最初は3mmのドリルの刃を使った。
また、穴を開ける場所にはポンチで少し窪ませるのを忘れない。(個人の工具では正確に穴を開けるのは至難の業である)
ステンレスのパイプを縦に切ったので、まずは、簡単に組み立ててパイプの大きさが中身の部分と丁度良いサイズになるように針金で強めに縛る。
次に一旦ばらして、排気漏れがないように裏側から幅広のアルミテープ(台所用?)を貼る。
その状態で、サイレンサーを組み立ててリベットで固定していく。
ここで、登場願ったのが、GM-8300という補修剤-先進エポキシ樹脂である。
自分は他の目的で一年前にオークションで入手したが、他の方法で問題が解決したので使わずに置いてあった。(先日立ち寄ったアストロプロダクツにも置いてあった。)
ステンレスパイプの縦の隙間は10mmくらいあり間にアルミ板(1mm厚で幅は8mmくらいで長さはサイレンサーに合わせた)を置いて、後はGM-8300にお願いすることにした。(GM-8300について:ブレニー技研が作った次世代エポキシ接着補修剤で詳しくはこちらです)
GM-8300にはステンレスの接着補修については書かれていないようなので、もしかしたら上手くいかないかもしれないけれど排気の漏れを防ぐだけの目的なので大丈夫のような気がする。
ここまできたら後には引けないのでやってしまおう!
GM-8300は混ぜてから15分以内に作業を終了するように書いてある。
パテ自体は結構固めで柔軟性はあまり無いように思う。
でも、買ってから1年以上経っているので、少し乾燥した可能性はあるけれど。(そんなわけないけれど)
パテと硬化剤を写真の透明のパレットの上で計量と撹拌を行ってからパテ塗りをする。(パテを塗る前にアルミ板とステンレスのパテと接触する部分は粗目のサンドペーパーで傷を付け、アルコール等で脱脂する)
排気漏れのみを対策としているので、大きくパテを盛る作業はしないことにした。
アルミテープとステンレスパイプの切断面が隙間無く埋まるようにパテを生めてから、隙間の中央にはアルミの板(430X8X1mm)を置いて、さらにアルミの上にもパテを盛った。
塗ってから1時間くらいヒーターの前で乾燥させてから、一週間ほど放置することにしたが・・・・・・。
次の朝、GM8300を塗った部分を触ってみると固まっているようだ。
サンドペーパーの付いたヤスリをサンダーに取り付けて凸凹をならす。
次に、オフセットサイザルと白棒でパテとステンレスを研磨した(GM8300は研磨するとアルミのように輝くらしい)。
あまりきれいにしすぎるとパテが薄くなって排気圧で取れるといけないのでほどほどにした。
この切れ目の位置を一番見えにくい左下にしたので、汚くても目立たないのだが。
外が晴れているので、速攻でマフラーを組み立ててみる(本当は、一週間程度乾燥させようと思っていたが)。
マフラーを外したついでにエキゾーストパイプの研磨も行う。
そして、テールパイプの煙突のような形状が気に入らないので少し切断(地面に垂直で)してみた。
でも、もっと短く切断してパイプと垂直となるようにした(マフラー出口の内部構造で雨が浸入しないので)。
ノーマルのマフラーのようになったと感じるのは自分だけか。
切り口は後できれいに整えようと思う。
晴れていたが、四月初旬の寒さを我慢して今年初めてグースで試運転をすることにした。
途中でネジの緩みや不具合が無いか確認しているとマフラーから排気漏れを発見!
さすが、素人のすることはいいかげんである。
この部分は、リベットを打つ穴が合わず、長穴にして隙間をGM8300で簡単に埋めたところだ。
あと、他に2カ所だけリベットが少し斜めに留められたところから黒いススがほんのり出ているので、正確にまっすぐに打つか、シール剤を塗ってからリベッターする必要があるのかも。
根本的なところで、穴の大きさとリベットの大きさが合っていないのかもしれない??。
今回、ステップホルダーとマフラーをつなぐ頭のでっかいボルトをフェルトバフと青棒で鏡面にしてみた。
錆止めはCRC-336を塗布した。(本当は写真よりもピカピカである)
休憩の時のワンショットだ。
ステンレスサイレンサーがノーマルマフラーのように輝いている。
関係ないが、ヘッドライトはHIDで6000Kの白い光源でかっこいい!
このマフラーはここから(下の写真)のビューが一番格好良いように思う。
裏返せば、他からのビューは少しアンバランスな感じがするのだ。
サイレンサーのステンレス化は、見た目が市販車の純正品のような品のあるものとなった。
しかし、ヨシムラマフラーの凝ったサイレンサー内部構造は重いのに、さらにパイプのサイレンサーがカーボンからステンレスの変更で1.5Kgから2.0Kgくらいの重量増になった。
リアタイヤの部分の重量なので少し気になるところではあるが。
本当は0.8mm厚くらいのステンパイプで作ろうと思っていたが規格品では存在せず、ワンオフでしか実現できないようだ。
それよりも、もっとしっかりとしたサイズを計測するためには、先行してサイレンサーをばらしてから注文を行えばよかったと感じた。
アルミパイプを使うことも考えたが、ノーマルマフラーのアルミが研磨して、しばらくするとくすんでしまうので、研磨は面倒なのでどうしてもステンレスにしたかったのであった。
マフラーのサイレンサーの外側のパイプの交換に半日程度の日程で行う予定だったが、サイズの間違いのために1日半くらいかかってしまった。(エキゾーストパイプの研磨と組み立てを含めて)
上の写真は、廃棄漏れ対策にホルツのガムガムチューブを塗ることにした。
ガムガムチューブは、クルマのフランジの排気漏れがあった時に使ったが、全く歯が立たず評価は悪かった。
だが、隙間を防ぐぐらいならば大丈夫だろう。半日ほど乾燥させてから、エンジンをかけて排気漏れが無いか手をかざして確認したら少し排気漏れがあるので、もう一度漏れている部分を中心にガムガムチューブを塗った。排気漏れが無さそうなので、数日後、余分なガムガムチューブをサンダーにFCディスクを付けて削り取った。その後サイザル+白棒で簡単に研磨しておいた。

5月の連休は天気がよかったので、隣の県までバイクで買い物に出かけた。

エンジンオイルが劣化しているので、エンジンを労わりながらの走行だけど、エンジンのレスポンスや単気筒らしいパルス音を聞きながら気持ちの良い走行をしていた。
帰ってきてふとマフラーのサイレンサーを見てみると、何とGM8300で固定したアルミ板が剥がれてきているではないか。
中を覗いて見ると、内部に貼ったアルミテープごと裂けてしまったようだ。
当然、この部分から排気が漏れていたはずだけど、排気音が大きくなったりはしなかったように感じる。
排気の圧力があって開いたのではないかと考える。
少しGM8300を削り取りすぎたのではないか。
修理は、またもやGM8300の登場である。
汚れはシリコンオフできれいにふき取り、GM8300で接着する部分を鉄のヤスリを使って丁寧にキズを付けた。
ステンレスの接着にはGM8300は有効ではないのではないかと思いながら、今のところ方法はこれしかないのだ。
結局、浮いたアルミ板を針金で押えながら、厚めにGM8300を塗ってみた。
外気温が20度くらいあったので、今回は一週間くらい放置プレイで乾燥させることにした。
そのおかげで、連休中はバイクに乗ることはできなくなってしまったのであった。
どうなることやら!
今度は、あっけなく剥がれてきた。
排気音は大きくなるわけではないが、やはり気持悪い。
さて、どうするか。

アルミの板の部分に排気圧がかかって、GM8300のステンレスの接着をはがしていると考える。

アルミ板の後端をリベットで留めてしまえば開いてくることはないのではないかと考えた。
GM8300が済んだので、ボンドの金属の穴うめを購入した。
少し切り取って、均一になるまで良くもんで接着したいところにねじり付ける。
今回は、アルミ板の裏側に薄くした状態で置いてから、表面からハンマーで少しづつたたいて平らにしていき、リベットで固定してから最後はバンドで締め付けて半日放置した。
簡単に表面を削って平らにする。
普段は見えづらい位置なので写真の様に、いい加減な仕上げだ。
これで、はがれてくることはないだろうと思うけれど・・・・・・・・。

結局、排気漏れが起こる。

しかたがないので、いったんサイレンサーのステンレス部分をはずすことにした。

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