クルマにバイクの燃焼室をのせたら
燃焼室のスキッシュエリア
インプレッサWRX STI GDB-FのエンジンEJ20ターボを所有して、ターボの気持ちの良い加速を楽しんでいるのですが、バイクのエンジンGSX-S1000のT719を所有してから、もしかして、ターボの力を借りずに、NAでも素早い加速が可能なのではないかと、思っていました.
4サイクルのエンジンで、初めて気持ちの良い、パキッとしたレスポンスを感じたのは、スズキGSX400EというDOHC4バルブ180度クランクの2気筒エンジンで、TSCCという2過流式??と呼ばれる燃焼室を採用していました.
エンジンの一つの燃焼室を左右のバルブで混合機をスワールさせることで強力な燃焼を行うことができたように、宣伝文句にはあったように思います.
注意:スズキのTSCC(Twin Swirl Combustion Chamber = 2渦流燃焼室)と命名されましたが、このエンジンのスワールは、現在ではタンブルと言われています.
ただし、バイクチューナーであるポップヨシムラは、燃焼室の中央の突起は,チューニング ( 高圧縮ハイリフト バルブタイミング ) を進めていくとノッキングの原因になるという理由で、バッサリと削ったという記事を読んだように記憶しておりますが……
それよりも、このTSCCエンジンの目玉は、燃焼室に大きめのスキッシュエリアがあったと記憶しておりました.
このスキッシュエリアが、混合気を点火プラグに集めて、高速の燃焼を可能にし、高回転でも点火タイミングを少ない進角でパワーが出せたのだと思います.
当時、400ccクラスでは、2気筒エンジンの性能は4気筒エンジンの上だとされていまいたが、売り上げが伸びずに、不人気で無くなっていきました. ( レーシングエンジンのような高回転域は4気筒が上でしょうが )
しかし、自分のバイク歴のなかで、感覚的ですが、GSX400Eのエンジンは、ベスト3に入ります.

YouTube動画で見つけたAE85

動画のサムネイルで、3Aブロックに、なにやらコンパクトなヘッドが乗った、ただならぬエンジンの画像が見えました.
その動画の再生をしてみると、
シリンダーヘッドの正体は、青色に塗られていますが、隼のヘッドを移植したようです.
隼とは、バイクのスズキが時速300km/hオーバーを可能にした、エポックメイキングなバイクです.
エンジンは、1300cc 4気筒 低回転から高回転までスムーズに力強く加速し、

まさに、最高の燃焼を実現しているエンジンのひとつであると思います.
自分は、クルマやバイクを見るときに貧乏性なので、実際の燃費が気になるのですが、良いエンジンは、良い燃焼を行うことができるので、普段の燃費は悪くないと考えていました.
これは、過去に乗ったGSX-400Eの燃費は、悪くなかったからです.
トミタクさんの作ったエンジンは、トヨタ AE85という、マンガ頭文字DでイツキがAE86と勘違いして買った、ただの大衆車モデル(エンジン3A-U 1500cc ターンフローのOHCかな)です.
3A-U エンジンのシリンダーブロックは鋳鉄製なので、アルミシリンダーよりも熱による膨張率が少ないので、高出力に耐えるだろうと予想できます.
トミタクさんのエンジンの構想や、取り付け方法の動画はありませんでしたが、全く違うエンジンなので、ボルトの穴の位置や、ピストンサイズやピッチなどたくさんの問題点をどのように解決したのか気になりました.
カムチェーンは、腰下部分はベルトでカム側がチェーンにしてありました.(なるほど)
ものすごく、面白いですね.
実際に、さらに気持ちよく走るには、エンジンだけでなく、ボディや足回りも少し、補強する必要があるかもしれませんが、
本当に面白いことを考える人がいることを知りました.
今後も、トミタクさん、頑張ってください.
いいねぇ!
この動画に写っていた、山の坂道は、四十数年前 学生時代に たまに自分がバイクで走っていた道路でした.
めっちゃ、懐かしいですね.
昔は、周りの木々が少なくて、もっと、見通しは良かったと思いましたが……..
ホンダの理想の燃焼室RFVC

ホンダエンジンの理想のシリンダーヘッドの燃焼室の形状は、半球型だといわれています。
何故かというと、点火プラグから火花を飛ばして、完全に燃焼するまでの時間が最短なので、出力を上げられるのだと記されていました.

半球型の燃焼室を実現するに、特殊なバルブ駆動をしたRFVCという複雑でマニアックなバルブ駆動のエンジンもホンダのバイクで作っていました.
ということは、
ペントルーフ型で、スキッシュエリアを大きくして、燃焼室をコンパクトにできれば、燃焼速度が早くなって、出力を上げることが可能になるということですね.
トミタクさんの動画では、
トミタクさんが理想の燃焼を追求したTC24のヘッドで、スキッシュエリアにピストンヘッドとのクリアランスをゼロに近づけると、すごいトルクがでたのは、燃焼室の混合気を点火プラグに集めて着火するので、すばやく強力に燃焼させることが可能になります.
短時間に燃焼できるということは、点火時期を進める量が少なく、トルクが強くなり、高回転でも良い燃焼をさせることができる!ということですね.
燃焼に関しては、マツダの SKYACTIVE-X で使われている SPCCI ( SPARK CONTROLLED COMPRESSION IGNITION ) 花火制御式圧縮着火 が効率が市販車のガソリンエンジンでは最高の燃焼効率を実現しているように思います.
ガソリンエンジンが点火プラグに頼ることなく、混合気を自然着火できれば、燃焼時間が短時間に行うことができる.
ディーゼルエンジンの効率をガソリンエンジンで実現したと言えば良いのだろうか.
KP61+隼エンジン
隼ヘッドのAE85を見ていたら、過去に見た、KP61を思い出してしまいました.
こちらは、ガチで隼のエンジンをスワップしております.
こんなKP61が売っていたら、欲しい と思ってしまいますね.
でも、維持するのは大変で、自分で管理する以外には方法はなさそうです.