ブリーザードレーンの堆積物の量
リヤタイヤとリヤサスの間の左側を覗き込むと、チューブらしきものが2本 ぶら下がっています.
手前の黒くて短いのが、エアクリーナドレーンと呼ばれるもので、ゴム製でエアクリーナーボックスの内圧が上がりすぎるとゴムの先端が広がって圧が抜けるようになっているもの。
奥側の透明なチューブは、ブリーザードレーンと呼ばれていて、エアクリーナーボックス内に溜まるオイル成分をトラップしておくスペースのようだ.
なぜ、オイル成分がえアクリーナーボックスに溜まるのか?
燃焼室等から漏れ出た未燃焼ガスを再燃焼させている仕組みがあって、未燃焼ガスにはオイル成分が含まれていて、一緒にエアクリーナーボックス内に入り込むからです。
今回、ドレーンの中にオイルが溜まってきたので、一度、排出することにしました.
ブリーザードレーンからオイルが溢れると、エアクリーナーボックス内がオイルでベタベタになるので、サービスマニュアル通り、1年に一回の清掃は正解かもしれません.

ブリーザードレンの取り外しと清掃
リヤタイヤの前方にあるマッドガードをタッピングされた2本のネジをプラスドライバーで外すと、見通しが良くなる.(長さの短いプラスドライバーがあると便利です)
金属のクリップは指で挟むと簡単に外れます.
エアクリーナードレーンを外した理由は、ブリーザードレーンが手前にあるので、邪魔になったので先に外しました.
ブリーザードレーン内部のオイルは、比較的、粘度の低いオイル成分で、排出は難しくないですが、パーツクリーナー等で内部を洗い流すと良いかもしれません.

取り付け
取り付けもチューブを入れてクリップを所定の位置に置くだけです.
ブリーザードレーンはオイルの色で変色してしまいましたが、しかたないかな.

CRF250 MD44 のブローバイガスの量
CRF250Rally のブリーザードレーンの汚れは多めに感じます.
オイルの種類や粘度、運転の仕方でも変わると思います.
エンジン内のピストンとシリンダーのクリアランス(隙間)が大きいと未燃焼ガスがクランクに吹き抜けると考えます.
この場合、エンジンの温度変化の影響が大きく関係していて、規定のエンジン温度でちょうど良いクリアランスで設計されているので、規定の温度以外では、設計したクリアランスではなく、未燃焼ガスが吹き抜けることになります.
特に、アルミで作られているピストンやシリンダーは熱膨張が多いので、エンジンが冷えた状態でいきなり高回転にするとブローバイガスが増えると考えます.
長距離を走行すれば、シリンダーとピストンリングが摩耗するので、少しずつブリーザードレーンのオイルは増える傾向になるのかな.
そして、空冷エンジンは、シリンダーや燃焼室の温度変化が大きいので、クリアランスは大きめに作られていると聞きます.
結果、ブローバイの量は多めになると考えます.

1. ブリーザードレーンの下に受け皿などを用意
と書かれていますが、ブリーザードレーンの中が堆積物でいっぱいでなければ、必要ないでしょう.