ガソリンタンク給油口内のドレーンのサビ

ツーリングキャンプで雨の日の数日間、雨ざらしにしたら、燃料タンクの給油口に水が溜まってしまった.
オーバーフローのドレーンが何らかの原因で詰まったみたいでした.
帰宅してから、
エアコンプレッサーのエアを穴に当てて吹き飛ばすと、簡単に開通して、水が溜まる原因は解消したみたいでした.
ところが、数日してガソリン補給をした時に、ドレーンの穴に錆があることを発見しました.
一度サビたところを塗装しても、ガソリンが流れるとダメそう!
給油口のドレーン穴の役割
- ガソリンのオーバーフローの排出
- 雨水の侵入の排出
この2点が、給油口のドレーン穴の役割になります.
給油口にあるドレーン穴の役割は、燃料タンクからガソリンがオーバーフローした時に外部に排出する役割があるようです.
このドレーン穴は、ガソリンタンク内を鉄の筒で貫き、ゴムホースにつないで車体中央の下に4本あるホースの一本で排出される仕組みです.
ガソリンの給油で、あやまってガソリンをたくさ入れて溢れた場合に、タンクの上から溢れないようにするためのものですが、勢いよく給油を続ければ、当然上から溢れますが.
また、CRF250Rallyの燃料タンクは雨水が、この空間に入り込む構造になっているので、給油口のドレーンは、燃料タンクのオーバーフロー以外に、雨水が侵入した場合の排出口にもなっているのですね.
タンクキャップは、内側の給油口を密閉する構造になっており、キャップのタンク側には小さなが空いていて、気化したガソリンをキャップの蝶番側の穴から燃料タンクの内部の筒を通ってキャニスターにつながります.
※キャニスターの穴は、気化したガソリンが大気に放出されない様に、キャニスター(活性炭)に一旦ガソリンを吸収させます.
キャニスターに吸収されたガソリンはエンジンで燃焼するようになっています.
給油口のドレーン穴のサビの原因を究明
なぜ、給油キャップの内側に水が溜まってサビが発生したのか?
- 雨ざらしにバイクを放置した
- 給油キャップとタンクには、隙間がある
- 排水ドレーンのゴムチューブが折れ曲がっていた
- 通過障害によって、給油キャップの内側の水が排水されずに、錆が発生した.
ということでした.
CRF250ラリーには、カウルが付いていますので、左サイドカウルを外します.
下の図パーツリストの 26 番 95005-80215-20 チューブ 8×215 の燃料タンクしたの筒につながるゴムチューブの真ん中で折れ曲がっていました.
折れ曲がった原因は不明ですが、チューブが少し長すぎる感があります.

原因はゴムチューブの折れ曲がり
燃料タンク下側につながるゴムチューブを抜くと、ゴムチューブが折れ曲がって、水が通過できない状態だったみたいでした.
長期間ドレーンに水が溜まっていたので燃料タンクを貫く金属の筒の中にサビが発生したと考えます.
このCRF250Rallyを購入したから燃料タンクを外したことがなかったので、最初からゴムチューブが屈曲して取り付けられていた可能性はあります.
しかし、点火プラグ等の交換時に、何らかの原因でドレーンのゴムチューブを曲げてしまった可能性は否定できません.

チューブ内のゴミを排出
燃料タンクとつながるゴムチューブと下につながるチューブを切り離すと(実際は、給油口側のドレーンの穴にエアを送り込んだらゴムチューブがガソリンタンクから抜けて吹っ飛んだのでした)、大量のサビが出てきました.(MD44のドレーンのゴムチューブはコネクターで2分割されていますが、MD47は、1本のゴムホースに変更されています.)
マジか?
金属のサビ以外に、燃料タンクと燃料キャップの取り付け部分の隙間から入ったゴミも含まれているのだろうか?
それとも、最初から金属片が……..??
写真は、コンクリートの上にある錆びた金属片なので見づらいですね.

タンク内ドレーンのサビ
ワイヤーブラシを使って、穴の中のサビをできるだけ排出します.
今回は、後からさびチェンジで黒サビに置換したいので、油分を含まない、ブレーキクリーナー軽く吹いてサビを落としました.
数回ブレーキクリーナーーとワイヤーブラシでサビがつかなくなりました.

サビ対策にさびチェンジ

タンク内部につづく筒状の内面を塗装するのは難しいと考え、今回のタンクのサビには「さびチェンジ」が有効ではないかと考え、トライしてみました.
「さびチェンジ」錆置換剤は、錆を黒サビに変化させてサビの進行を食い止めるようです.
錆置換剤を塗った後、油性、水性の塗装も可能ですが、今回はさびチェンジを塗るだけにしました.
ニッペ さびチェンジ

ニッペ さびチェンジを錆びたところに塗ってみました.
さびチェンジを錆び取りに使ったワイヤーブラシで奥の方まで塗布しました.
「さびチェンジ」は、水性で1日で木工ボンドのように固まります.
今回の目的は、サビを黒サビに変化させてサビの進行を防ぐためなので、もし、あふれたガソリンが流れてサビチェンジの成分が溶けても問題ないと考えています.
結果はわからないので、様子見ですね.
「さびチェンジ」は水性なので、使った刷毛やワイヤーブラシは水で洗い落とすだけで良いので、使った道具の再利用が可能なので助かります.
折り曲がっていたチューブの加工
ゴムチューブのサイズを測って耐油性のあるゴムチューブを新規購入することも考えましたが….
ゴムチューブは折れ曲がったところで細くなって変形していたので、薄いプラスティックケースを切り出して筒状に加工し、アルミテープで巻くことで変形を修正しました.
アルミテープの意味は、エンジンのヘッドに比較的近いので、熱による劣化を防ぐためです.
また、このゴムチューブは、長すぎるために、うまく取りまわせないので、あっさりと7cm 程度切り取ってしまいました.
このチューブが長い理由は、燃料タンクを外したりする時に、必要な長さと思います.(このチューブは、抜いてもガソリンが漏れたりしない)
短くなったチューブを取り付けると、チューブが変に曲がったりせずに、ストレートに排出できるように配置できました.
注意;タンクを付けたまま、チューブをタンクに取り付けるのは、狭くて指が入らないのでちょっと大変です.
奥まったところにあるので、写真はないです.

さびチェンジがサビに反応
「さびチェンジ」は塗った時は乳白色ですが、サビに反応すると紫色になります.
反応が進むと、黒サビになってサビの進行を防ぐようです.
キャップのタンク側の空間をティッシュ等で拭き取って余分なさびチェンジを拭き取るついでに、周りの細かな砂等も綺麗にしました.

再発防止のために対策できること
雨の侵入を防ぐことが可能であれば、同じところにサビが発生する可能性は少なくなると思います.
普段は、雨の日にはバイクに乗らないのですが、長期間、旅に出かける時は、雨に合う可能性が高くなります.
雨に当たらないところに置いたり、バイクカバーをするのが良い方法だと思います.
ただ、雨だけでなく、砂粒が侵入しているので、ゴムパッキンでも隙間に挟んでみるのも、一つの方法のように思います.