望遠コンパクトデジタルカメラ 250 mm 対決

パナソニック ルミックス TZ95 X30 720 mm
同じメーカーの TX1 X10 250 mm
このページの画角はすべて焦点距離 35 mm 換算で表示されていますのでご注意してください.
撮影対象物は約 1 Km 先の看板
焦点距離 25 mm の撮影範囲
比較的 空気の安定した早朝にコンパクトカメラのズームレンズの焦点距離 35mm 換算 250 mm の画質の比較してみました.
なぜ、早朝かというと、長距離の撮影の場合、太陽が昇ると空気の揺らぎで、対象物が歪んでしまいます.
焦点距離 25 mmで撮影すると、上のような画角の写真になります. ( 写真の右側はカーテンが写り込んでしまったので黒くなってしまった. )
25 mm だと、普段、人間が見ている画角よりも広いように感じます.
人間の目では、はっきりと見える赤っぽい看板ですが、小さな写真では見づらいですね.
写真をクリックすると大きく見れますので、興味のある方はクリックしてみてください.
焦点距離 250 mm
焦点距離 250 mm の撮影範囲
コンパクトカメラのズームレンズの焦点距離 35mm 換算 250 mm で撮影した写真です.
10 倍 ズームできると、撮影の対象物が増えますね.
だけど、コンパクトデジタルカメラで高倍率で撮影すると、綺麗に撮れないことが多いのも事実です.
ピントが合っていないのか、レンズが解像していないのか、それとも空気の揺らぎによるものだろうか.
原因がわかれば、対策もたてやすいと考えました.
250 mm の写真を一部クロップ
Panasonic Lumix TX1 焦点距離 250mm クロップ
Panasonic Lumix TX1
ISO 125 f/5.9 1/320 sec
1型 MOS 画像素子を採用
焦点距離 25 – 250 mm ( 35 mm 換算 ) の 10 倍ズームレンズ
T 端 250 mm で撮影して、画像をクロップして拡大表示させてみました.
1 型サイズのMOS のおかげだろうか、発色は良いし、意外といい感じで写っています.
Panasonic Lumix TZ95 焦点距離 250mm クロップ
Panasonic Lumix TZ95
ISO 80 f/5.6 1/200 sec
1/2.3 型 MOS 画像素子を採用
焦点距離 24 – 720 mm ( 35 mm 換算 ) の 30 倍ズームレンズ
焦点距離 250 mm 前後で撮影した写真をクロップして拡大表示させました.
発色は少し浅めですが、良く解像しています.
小さな画像素子と小さなレンズでも、思っていた以上に写るんですね.
Nikon Coolpix P1000 焦点距離 250mm クロップ
Nikon Coolpix P1000
ISO 100 f/4.5 1/400 sec
1/2.3 型 CMOS 画像素子を採用
焦点距離 24 – 3000 mm ( 35 mm 換算 ) の 125 倍ズームレンズ
焦点距離 250 mm 前後で撮影した写真をクロップして拡大表示させました.
発色は少し浅めで、看板だけをみていたら、他の2台とあまり変化がないように思っていましたが、背景の林を見比べるとやはり、P1000は違いました.
Panasonic Lumix TX1 焦点距離 250mm 900 x 600pix
Panasonic Lumix TX1
ISO 125 f/5.9 1/320 sec
1型 約2000万画素 MOS 画像素子を採用
焦点距離 25 – 250 mm ( 35 mm 換算 ) の 10 倍ズームレンズ
T 端 250 mm で撮影して、画像を 900 x 300 pix クロップして拡大表示させてみました.
1 型サイズのMOS のおかげだろうか、コントラストが良く、ノイズも少ないが、解像感は低い感じがします.
標準のISO 感度の最低が125のせいだろうか.
拡張を使えば 最低 ISO 80 にできるのだが、その意図は不明です.
Panasonic Lumix TZ95 焦点距離 250mm 900 x 600pix
Panasonic Lumix TZ95
ISO 80 f/5.6 1/200 sec
1/2.3 型 MOS 2000万画素 画像素子を採用
焦点距離 24 – 720 mm ( 35 mm 換算 ) の 30 倍ズームレンズ
250 mm で撮影して、画像を 900 x 300 pix クロップして拡大表示させてみました.
発色は少し浅めで、解像感も他の2台よりも低下しているように思います.
また、小さな画像素子に良くみられるノイズの発生も感じられます.
背景の林の様子は 1 型センサーの TX1 よりも良いかもしれません.
レンズの性能、ISO感度など考えられます.
まだまだ倍率に余裕があるので、もう少し高倍率で撮影すれば良いのですが、
Nikon Coolpix P1000 焦点距離 250mm 900 x 600pix
Nikon Coolpix P1000
ISO 100 f/4.5 1/400 sec
1/2.3 型 1600万画素 CMOS 画像素子を採用
焦点距離 24 – 3000 mm ( 35 mm 換算 ) の 125 倍ズームレンズ
250 mm で撮影して、画像を 900 x 300 pix クロップして拡大表示させてみました.
発色は少し浅めですが、レンズの性能は段違いのようです.
森の木々や、看板の後ろ側を横に走る3本の細い電線までも解像していました.
センサーの解像度よりもレンズの性能が重要という結果ですね.
やはり、大きな筐体のレンズの性能は、ハンパないですね.
重くて大きいコンパクトデジカメ ? ですが、焦点距離 3000 mm を考えるとコンパクトですが.
焦点距離 3000 mm 参考画像
ちょっと Nikon Coolpix P1000 の 3000 mm の実力を見るために、手持ちで撮影してみると、やはりすごいとしか言いようがない.
月や土星、木星まで写すことができるのだから、当然といえば当然ですね.
少し変辺がボケているのは手ブレだと思います.
1000 m 先の看板の塗装の剥がれているところまではっきりと写っている.
結論
望遠コンパクトデジカメで最も重要な要素は、レンズの性能ということになります.
センサーサイズや画素数や感度は、次の問題なんですね.
焦点距離 250 mm の望遠コンパクト対決は、
- Nikon Coolpix P1000
- Panasonic Lumix TZ95
- Panasonic Lumix TX1
という結果になりました.
ただし、もう少しあたりが暗くなると、TZ95(1/23型センサー) は途端に ISO 感度が上がってノイズまみれの写真になって、 TX1 (1型センサー)の圧勝になることは容易に想像できます.